あの日のはごたえとは?

小さなタクシー会社がはじめた「生きくらげ」への挑戦

「あの日のはごたえ」は、さいたま市で50年続く小さなタクシー会社「日栄交通」の常務取締役を務める、私、清水雄一郎がはじめた「生きくらげ」の生産・販売ブランドです。

皆様の記憶にも新しいでしょうか。
新型コロナの感染が始まったのは2020年1月のことでした。

その後相次ぐ緊急事態宣言や東京オリンピック・パラリンピックの延期など、…わたしたちの会社ももれなく影響を受け、瞬間的にタクシー会社の売り上げは8割減まで落ちたこともありました。

会社は倒産寸前・・・そんな危機的状況を打開するために従業員と作戦を練っていたところ、一人の従業員から「きくらげの栽培をしてみたらどうだろう」というアイデアが出ました。

いろいろ調べてみると知らなかったことがたくさん出てきました。

きくらげに含まれる栄養素や、生産者が少ないためあまり出回らない生きくらげ・・・これは・・・まだまだたくさんの人に知ってもらうべきなのでは!?と思い「まずは試しに作ってみよう!」と使っていなかった会社のシャワー室できくらげを育ててみました。

初めて食べた「生きくらげ」の食感に感動しこれはきっと他にも好きな人がいるはずだ!と、翌年車庫の空き地にビニールハウスを建てて栽培を開始しました。

通販と直売でたくさんの方に買っていただき3か月間毎回売り切れとなりました。

きくらげは夏場気温が高い時期に育つきのこなので冬場の栽培には暖房などが必要なためビニールハウスなどでは暖房効率が悪く安定した価格で販売できないこともあり2年間試行錯誤の結果、通年栽培が出来るプレハブハウスの建設を完成させました。

純国産へのこだわり

国内に流通するきくらげのうち、国産はわずか5%

あなたはきくらげの日本国内消費量をご存知でしょうか?

その量は、約26,000トンと言われています。

きくらげは国内生産者が少ないため、このうち9割の25,000トンが中国からの輸入に頼っています。

乾燥きくらげをよく目にするのは、これが理由です。
生きくらげのままでは船で運ぶ間に傷んでしまうので、乾燥させて日持ちするよう加工しているためです。

特に乾燥きくらげはビタミンD、食物繊維、カルシウム等が豊富で食べる漢方とも呼ばれる食材ですがまだ身近でないのは国内生産者が少ないからなのかもしれません。

言い換えると、「生」で食べられるきくらげは、国内で作ったものに限られます。

生きくらげは大変貴重なのです。

「あの日のはごたえ」が作る“こだわりの”生きくらげ
菌床も国産にこだわっています

現在日本で消費されるきくらげの9割が中国からの輸入に頼っていますが、過去に何度か残留農薬検査で基準値を超える農薬が検出されて話題になっていたりと不安が残っている方も多いと思います。

菌床を中国から輸入して栽培後国産きくらげとして販売している農家さんも増えているのも現状ですが、私たちは菌床から国産にこだわり、純国産の肉厚な生きくらげを生産しお届けしています。

「きくらげ栽培」を通した、地域課題への取り組み

今後は空き家問題の課題なども増えてくることを考え、新しい空き家活用のひとつにこのきくらげ栽培を広めていきたいとも考えています。

そんな中、たまたまご縁があり埼玉県内の空き家を購入できることになり、現在解体作業からすべてDIYで改築を進めています。

いまだ生産者の少ない国産の生きくらげは希少でファンも多く、このノウハウを活かして空き家課題と向き合い新しい活用方法として提案していきたいと思っております。

2022年11月にはクラウドファンデングにも挑戦しました

CAMPFIREの募集ページ。おかげさまでたくさんの方にご支援いただきました!

「あの日のはごたえ」ネーミングのひみつ

変わった名前だなと思われるかと思いますが・・・実は「あの日のはごたえ」というネーミングに込めた思いがあります。
生きくらげを初めて食べた時のはごたえがとても衝撃的で今でも思い出します。

私たちが作る生きくらげが家庭に届いた時をイメージしてみました。

お母さんが作ってくれたきくらげ料理が食卓に並んで・・・

子供の頃食べたあのはごたえを、家族で食べたあの風景と一緒に10年後や20年後に思い出してもらえるような・・・

自分が衝撃を受けたあの日のはごたえをたくさんの人に届けたい。

そんな思いで名前をつけました。

現在では大手スーパーへの卸販売やさいたま市内の小学校給食でも扱われるようになり、少しづつですが販路は広がっています。

今後も益々精力的に販路を広げたくさんの人に生きくらげの魅力を知ってもらえるよう邁進してまいります。